オフショアビジネスは「人月安い」ってだけじゃ駄目という話

「オフショア開発は安い」
ベトナムでやっているうちの会社も例に漏れず、「安い」という事がオフショア開発でいう最大のアピールポイントであったかと思う。
オフショア開発安いですよー、人月単価3分の1ですよー。
それだけで仕事がとれる時代は終わったようだ。
今回日本に戻り、1ヶ月ほど余所様を回っている中で確信した。
昔の中国オフショアのみだった時代に安いだけで仕事がとれたのかどうかはよくわからないが、現在において人月単価の安さは大した話にはならないようだ。


ただ、安さは相変わらず強力な武器で、安さだけで魅力が無いというのは異なる。誰だって安い方がいいからね。
問題はその安さのアピール方法で、人月が安いってんじゃ駄目。人月なんていくら高くても早ければ安いし、いくら安くても遅ければ高い。
そもそもIT系の人かIT系と仕事した人でないと「人月」なんて単位わからない。
わかる人は人月じゃわからないという事を知っている。


で、どうするの、というと、人月以外に安さをアピールする方法を考えた方がいいということになり、やってみたのがこちらのHTMLコーディングサービス。
http://www.cuvel.com/htmlservice.html
これは、わかりやすいらしい。
1枚の絵をW3C準拠のHTML + CSSにするのが1800円ですよ、と。


今こうしたわかりやすいサービスベースの安さアピールをしようと画策中。
後出せそうなのはこの辺かな。

  1. ECサイト一個でいくら
  2. CMSサイト一個でいくら
  3. Flashオーサリング一個でいくら
  4. ○○のテスト一本でいくら


だってさ、うちらは社員の給料が3万〜5万程度なわけですよ。普通にやればどんな業務でも安くならないはずがないんだよね。
問題はそのアピールポイントがわかりにくいし見つかりにくいという事で、「あー、XOOPSのテーマ作る仕事があるんだけどどっか安くやってくんないかなぁ」とか思ってGoogleでなんとなく検索してみたらひょいっとヒットして、それが余所より異常に安かったら問い合わせくらい出すでしょ。
そういう需要と供給に上手くマッチするような整備が必要だぁね、と今更思い当たった次第なわけで。
今までは人月単価安ければ上手くいくでしょ、と甘く考えてた。修正せんといかん。




さて、とはいえ「ひょいっ」とヒットした時にはもう一つ問題がある。


スピードである。


大概突発的な需要というのはスピードが要求され、その突発的な需要に上手く応えて大口取引につなげていく営業戦略が多いわけだが、このスピードは例えば私は個人的に得意とする分野だがオフショアならどうか、と。
先にあげた4点は作業のテンプレート化が可能な分野でまだ対応しやすいのだが、iPhoneに対応したサイト作って、とか、Google Mapで自社のマップ作って、という話が仮にあって、「大至急で、明後日までに必要なんだよね」とか言われたとして、資料翻訳し終わるのがそもそも明後日までかかるんですけど、ってなっちゃうんだよね。


ここをどうカバーするかを考えれば突発側需要に日本法人、どっしり型体制としてベトナム側があればいいわけで、CUVELに足りない部品はやはり日本側体制という話になるのだが、その問題を解消するための提案として先日アップした期間契約話は人月ベースの話なためかちょいと厳しそうな情勢なので、足らないなりにどうやるかは考えないといけないんだが。
どうしたもんかな〜。